35年超の取引が裏づける輸入車輸送の専門性
ビー・エム・ダブリュー東京やAudi Volkswagen Retail Japanといった大手輸入車ディーラーとの継続取引——この事実だけでも、株式会社コイデ・オートジーが積み上げてきた信用の厚さは伝わる。創業から35年以上にわたり高級輸入車の輸送に特化してきた同社は、車両ごとに異なる取り扱い基準や品質要件を熟知している。輸送中の振動・傷リスクへの対策から納車時の車両状態チェックまで、工程の一つひとつに独自の管理手法が組み込まれている。こうした現場レベルでの蓄積が、ディーラー側から長期契約を更新され続ける根拠になっている。
個人的には、35年という年数よりも「同じ取引先と関係が途切れていない」という点が印象的だった。輸入車は一台あたりの車両価格が高く、万が一の損傷が大きな損害に直結するため、発注側もパートナー選定に慎重にならざるを得ない。その環境下で契約が続いているという事実は、品質への評価がそのまま数字に表れた結果だろう。輸送業者の切り替えには教育コストも発生するため、取引先にとっても継続する合理性がある。
輸送から登録手続きまで一社で完結する業務設計
一般貨物自動車運送事業と貨物利用運送事業、二つの事業認可を保有している点が株式会社コイデ・オートジーの業務範囲を広げている。ディーラー間の車両移動、エンドユーザーへの最終デリバリー、さらに登録手続きの代行まで、輸入車の流通工程をまたぐ複数の業務を一括で引き受ける体制を敷いている。従来であれば輸送会社・登録代行業者・陸送手配業者と別々にやり取りが必要だった作業が、窓口一つに集約される。情報伝達のロスや手配ミスが減り、ディーラーの管理工数は目に見えて軽くなる。
たとえば新車が港に到着してからショールームに並ぶまでの間には、陸送・PDI拠点への移動・ナンバー登録といった複数のステップが存在する。これらを異なる業者へ個別発注すると、スケジュール調整だけで半日以上かかるケースも珍しくない。株式会社コイデ・オートジーでは各工程の進捗を社内で一元的に管理しているため、工程間の待ち時間を圧縮しやすい。繁忙期の納車ラッシュ時にこの仕組みが効いてくるという声が取引先から目立つ。
横浜2拠点と車両バリエーションが生む即応力
横浜市港北区と青葉区に拠点を構え、首都圏の主要高速道路へ短時間でアクセスできる立地を確保している。小型バンからトレーラーまで車両サイズを複数揃えており、SUV1台の単独輸送にもセダン数台の一括陸送にも対応する。急な配送依頼やスケジュール変更が入った際にも、2拠点のうち近い方から車両を出せるため空走距離が短い。結果として、リードタイムの短縮と輸送コストの抑制を両立させている。
首都圏の道路事情に精通したドライバーが在籍しており、渋滞回避ルートの選択判断が速いという利用者の声がある。都心部の狭い搬入口を持つディーラーへの納車では、車両サイズの選定ひとつで作業時間が大きく変わる。港北・青葉の2拠点は東名高速と第三京浜の双方にアクセスしやすく、神奈川県内はもちろん都内・千葉方面への配車にも無駄が出にくい配置になっている。
段階的な教育プログラムで輸送品質を標準化
従業員数は約70名。書類選考から面談、法令研修、現場研修、卒業検定という5段階の育成フローを経て初めて独り立ちとなる仕組みを採用している。高級輸入車はドアの開閉角度やジャッキアップポイントが車種ごとに異なるため、汎用的なトラック運転技術だけでは対応しきれない。車種別の取り扱いマニュアルと実車を使った反復訓練を組み合わせ、現場配属前の段階で一定水準の技術を身につけさせている。
神奈川県トラック協会との連携を通じて安全基準や法改正の最新情報を取り込み、研修内容を定期的にアップデートしている。ベテランドライバーから若手への技術継承も制度化されており、属人的なノウハウが個人に閉じないよう設計されている。輸送品質が人に依存しすぎない体制は、繁忙期にスタッフの入れ替わりがあっても仕上がりにムラが出にくいという利点を生んでいる。


