自分の言動の根っこを問い直す、アドラー心理学ベースの対話
「なぜ怒鳴るのか」「なぜ相手を支配しようとするのか」——フォロワーシップAのセッションで問われるのは、行動そのものではなくその背景にある価値観だ。アドラー心理学の知見を取り入れた個別の対話を通じて、幼少期からの成育環境や思考の癖をていねいに分析し、行動変容を促していく。大声で怒鳴る、責める、孤立させる、経済的に支配するといった行為が、なぜ繰り返されるのかの根拠を自分自身で理解するプロセスが、更生の核になっている。DVやモラハラは病気や精神疾患ではなく価値観の問題であるという立場を明確にしているため、心療内科での診断を経ても解決の糸口が見つからなかった方からの問い合わせが目立つ。
米国発祥のDV加害者プログラムをベースに、横浜でこのアプローチを実践している。加害者個人カウンセリング・対面セッション・グループワーク・オンラインセッションの4形式を用意しており、料金は1回120分・3,000円(税込)で統一されている。被害者個人カウンセリングは無料で提供しており、加害者本人だけでなく、その家族・パートナーからの問い合わせも受け付けている。
グループか個人か、状況に合わせて選べる二つの受講スタイル
フォロワーシップAでは、受講形式として個人セッションとグループワークの両方を整えている。グループワークでは、同じDV問題を抱えた参加者同士が率直に意見を交わすことで、自分の言動を相対化する機会が得られ、相乗効果として問題意識が高まるという声が利用者の中にある。個人セッションは各々の背景に特化して深く掘り下げられるため、より複雑な事情を持つ方や、まずは一対一で話したい方に選ばれやすい。いずれの形式も同じ条件で進められるため、受講スタイルを変えることへのハードルは低く設定されている。
オンラインセッションも対面と同様の内容で実施しており、遠方や通所が難しい状況でも参加できる体制が整っている。守秘義務を徹底した上で、安心して話せる環境を用意していると同所は案内している。対面での来所の場合も、プライバシーを守れる個別空間が確保されている。
夫婦の関係修復から被害者支援まで、幅広い相談の受け皿
フォロワーシップAの相談対象は加害者本人に限らない。被害者の個人カウンセリングは無料で、パートナーの支配から距離を置き、心身の安全を取り戻すためのサポートも行っている。夫婦での来所も歓迎しており、2人では解決しにくい状況でも、利害関係のない立場から双方の話に耳を傾けることで、関係の糸口を見つける手助けをしている。「離婚以外の道もある」というメッセージを発信しながら、夫婦関係を続けたいという意志を持った相談者にも向き合っている。
「妻にモラハラだと指摘されて初めて自分の言動を疑った」という相談者が、対話の中で自分の生育歴との関連に気づいたというエピソードは、同所のブログにも記録されている。「カウンセリングに相談することは恥ずかしいことでも難しいことでもない」という言葉は、踏み出せずにいる人への率直な呼びかけだ。
横浜市南区を拠点に、9時から20時まで対応
所在地は神奈川県横浜市南区永田北3丁目40−13。京浜急行井土ヶ谷駅・JR保土ヶ谷駅からアクセスでき、首都高速や横浜新道・保土ヶ谷バイパスなど主要道路から立ち寄りやすい場所に位置している。駐車場を備えているため、車での来所にも対応している。
相談員の新井栄子氏は50年に及ぶ自身の結婚生活を土台に、DV・モラハラ問題に向き合い続けてきた。「辛い想いを抱えたまま日々を費やすことにメリットはない」という言葉が同所のスタンスをよく表しており、どんな些細なことからでも話せる場として相談の窓口を開いている。営業時間は9時から20時、不定休。支払いは現金・銀行振込に対応している。


