34トンの荷重に耐える独立型シェルターという発想
建物そのものの耐震補強ではなく、住宅内部に独立した安全空間を設けるというアプローチを採用しているのがミホ工業株式会社の室内耐震シェルターである。専用基礎と鉄骨フレームで構成されたこの構造体は、既存住宅の強度に左右されない。神奈川県安全防災局と神奈川大学工学部による産学官連携のもとで実証された特許技術が根幹にあり、4重の安全設計が組み込まれている。強度試験では一般的な2階建て住宅の2倍にあたる34トンの荷重をクリアした。
震度7クラスの揺れを想定しても避難空間として機能するという試験結果は、築年数の古い木造住宅に住む世帯にとって現実的な選択肢になっている。「建て替えは費用的に難しいが、寝室だけでも安全にしたい」という相談が多いという声が目立つ。個人的には、住宅全体に手を入れずに一室単位で耐震性を確保できる点が印象的だった。旧耐震基準のまま暮らし続けている住宅が全国に相当数残っているなかで、こうした部分的な対策の需要は根強い。
242万円からの価格帯と見た目の自然さ
4.5畳・6畳・8畳の3サイズが用意されており、最小の4.5畳タイプで242万円から、8畳タイプでも297万円からという設定になっている。建て替えや大規模な耐震リフォームと比較すると費用を大幅に抑えられるため、年金生活の世帯からの問い合わせも少なくないようだ。設置場所は寝室や子供部屋、リビングなど生活スタイルに合わせて選べる。必要最小限の解体で済む工法を採っているため、付帯する工事費用も圧縮されている。
完成後のシェルター内部は通常の居室と見分けがつかない仕上がりで、「工事後に来た友人が気づかなかった」という利用者の感想もある。鉄骨フレームが壁や天井の内側に収まる構造のため、日常生活で圧迫感を覚えることはほぼないという。外壁塗装や屋根の補修といった住宅メンテナンスを同時に依頼できる点も、工事の手間をまとめたい人には合理的な選択になる。
最短10日で完了する施工と在宅のまま進む工事
工事期間は最短10日から2週間程度。対象となる部屋の天井と床だけを施工範囲とすることで、家全体への影響を抑えている。仮住まいが不要なため、高齢者世帯や小さな子どものいる家庭でも生活リズムを崩さずに済む。建築士が事前に現場を診断し、住宅ごとの状況に応じた施工プランを組み立てる流れだ。
たとえば、80代の夫婦が暮らす築45年の木造住宅で寝室に6畳タイプを設置したケースでは、12日間で工事が完了したという。工事中も隣の部屋で普段どおり過ごせたと聞く。担当する技術者は耐震シェルター専門の施工経験を積んだスタッフで、品質のばらつきが出にくい体制が組まれている。
神奈川県大和市を拠点に一都三県で展開する住宅関連サービス
ミホ工業株式会社の本社は神奈川県大和市にあり、サービスエリアは一都三県に及ぶ。耐震シェルターの設置を中心に据えつつ、外壁塗装や屋根補修などのリフォーム工事、さらに遺品整理・残置物処理まで住宅周りの業務を幅広く手がけている。施工後の定期メンテナンスや補助金申請の支援も行っており、工事前後のやりとりが一つの窓口で完結する仕組みだ。断熱性能の向上や収納機能の追加といった、安全性以外の住環境改善にも対応している。
シェルター設置と同時に外壁の再塗装を依頼した利用者からは、「別々の業者に頼む手間が省けて助かった」と感じる声が寄せられているという。住宅の維持管理に関する相談をまとめて持ち込めるため、特に高齢の施主にとっては負担が軽くなる構造になっている。対応エリア内であれば現地調査は無料で実施しており、見積もりまでの段階で費用が発生しない点も相談のハードルを下げている。


