4分野16テーマを同時に考察する「構造デザイン」の実像
力学・材料・施工・空間——この4分野を16の具体的なテーマに分解し、一つの建築プロジェクトの中で同時に考察していくことを「構造デザイン」と呼ぶのが、株式会社ANDO Imagineering Groupの流儀だ。安全性を前提としながら、構造そのものを美しくデザインするこのアプローチは、代表の安藤耕作氏が一級建築士・構造家として積み上げてきた実践から生まれた独自概念。事務所名に込められた「IMAGINEERING」という言葉は、想像と技術の実践が不可分であることを示している。
プレキャスト・プレストレストコンクリート(PC)技術は、株式会社ANDO Imagineering Groupが特に積極的に活用する手法の一つで、薄肉ラーメン工法や立体テーパーリブ、L型PCaユニットなど独自の工法を多くの案件で実現してきた。「こんなPCの使い方があるのか」と協働者を驚かせた神楽坂 S-oneは、2018年竣工ながら今もこの事務所の姿勢を語る代表例として挙げられる。
多種多様なプロジェクトが生む、設計者としての総合力
代官山スクエア(渋谷区・2024年)・ESCALIER六番町(千代田区・2023年)・LEGALIE道頓堀東(大阪市・2022年)——株式会社ANDO Imagineering Groupが手がけた建築作品群は、都市のオフィスビル・集合住宅・商業施設から、駅舎・保育園・医療施設・寺院まで用途の幅が広い。自社建築チームが設計した案件と外部建築家と協働した案件が約半々という構成を保ちながら、東京・大阪・福岡・神戸・北海道・佐賀・新潟と全国各地に実績を積んでいる。RC・Steel・Timber・PCのすべての構造種別に対応できることが、この地理的・用途的な広がりを支えている。
「毎回新しいテーマで実際の建物においてチャレンジと実践をしていくのが一番の楽しみ」と語る協働者もおり、案件を重ねるたびに新しい挑戦が生まれる関係性が続いている。木質材料(CLT・集成材)とSteelを組み合わせたハイブリッド構造など、環境配慮型工法にも実績を持つ点は、SDGs時代の建築設計として評価されている。
設立10年で築いた信頼——協働者の声が示す事務所の実力
「AIGブランドをもっともっと確立することを期待している」——これは顧客からのリクエストとして寄せられた言葉だ。2015年1月設立、2021年5月に現社名に改称した株式会社ANDO Imagineering Groupは、設立から10年で首都圏を中心に全国各地の施工実績を積み上げてきた。「チームとしての総合力が高く、リクエストに対するアウトプットのさじ加減が絶妙」という声は、技術的な対応力と提案の精度を同時に評価している。
JSCA(日本建築構造技術者協会)・AIJ(日本建築学会)・JIA(日本建築家協会)・プレストレス工学会など複数の専門団体への所属は、構造設計の専門家集団としての立ち位置を明確にしている。東京都知事登録の一級建築士事務所(第60243号)として、法的・技術的な信頼基盤も整えられている。
「仕事が好きで楽しんでいる」が伝わるチームの文化
現在23名が在籍する株式会社ANDO Imagineering Groupでは、建築デザイナーと構造エンジニアが同じ組織の中で日常的に議論しながらプロジェクトを進める。多様な背景を持つスタッフが自由に個性を発揮できるチーム文化を大切にしており、個人の感性を構造設計に反映させることが、画一化を避ける上での重要な要素として位置づけられている。
「AIGの皆さんが仕事をとても好きで楽しんで取り組んでいることが伝わってくる」という外部の評価は、結果としてではなく、日々の業務の中に「楽しさ」を意図的に持ち込んでいることの積み重ねによるものだろう。という声が複数の協働者から上がる事務所は、なかなか見当たらない。


